性能を限界まで引き出す「オーバークロック」…。はたしてどれほどの性能UPが見込まれるのか。
今回はこの前買ったクアッドコアCPUを使って、動画エンコードにて検証してみる。あくまで個人の僕が自分の考えで、自分に合った環境で検証するので結果は過度に信じ込まないで、参考までにしてほしい。
テスト環境 |
CPU |
PhenomII X4 920 |
マザーボード |
GA-MA78GM-US2H |
メモリ |
DDR2 800 1GB×2 |
グラフィック |
オンボード |
HDD |
日立 HDP725025GLA380 (250GB SATAII) |
OS |
WindowsXP HomeEdition SP3 |
使用ソフト |
フリー版 TMPGEnc |
クロックの間隔は約0.1Ghz(100Mhz)刻みで、電圧は定格のまま。
エンコードに用いた動画は「オバケのQ太郎」で長さは約9分17秒、560MBほどのMPEG-2をビットレートなどを落として150MBほどのMPEG-1へ圧縮変換をした。
エンコード中のCPU使用率は80%前後と、フルに使い切っていない状態だが今回重要になるのはエンコードに要した時間ではなく、クロックを上げることによりどれほど速くなるかだ。
ではさっそく結果を見てみよう。実際に出た結果を記録したのが下の表だ。
クロック |
FSB |
倍率 |
エンコードに要した時間 |
定格
との差 |
定格より何%
速くなったか |
分/秒 |
秒 |
2.8Ghz(定格) |
200 |
14 |
7分40秒 |
460秒 |
- |
0% |
2.9Ghz |
207 |
7分25秒 |
445秒 |
15秒 |
3.3% |
3.0Ghz |
214 |
7分09秒 |
429秒 |
31秒 |
6.7% |
3.1Ghz |
221 |
6分59秒 |
419秒 |
41秒 |
8.9% |
3.2Ghz |
229 |
6分46秒 |
406秒 |
54秒 |
11.7% |
3.3Ghz |
236 |
6分32秒 |
392秒 |
68秒 |
14.8% |
見てもらえば分かるように、クロックが上がるごとに約3%ずつだが効果が現れている。
3.3Ghzは定格よりプラス500Mhzだが、それなりの結果が出ているのだろうか。計算してみると、500Mhzは定格(2800Mhz)のおよそ18%である。エンコードで出た結果は定格よりプラス15%ほどで、"それなりの性能アップ"が得られたわけになる。
ところで気になるのは消費電力だ。残念ながらワットチェッカーを持ってないため、計ることはできなかったが機会があればそっちもテストしてみようかと思う。
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